銀地金の購入について(補足)
先日、銀地金の購入についての記事を書きましたが、さらに詳しく補足しておきます。
銀地金売買価格差について
地金は銀にかかわらず金、プラチナを含め買値と売値に差があります。ちなみに、FXではこの買い(アスク)と売り(ビッド)の差をスプレッドといいます。田中貴金属の銀の買値と売値の差は1グラム当たり4円程度です。ということは1Kgで4000円の売買価格差があるということになります。今は買値が40円/1gで売値が36円/1g位です。ということは1Kgの銀地金を40000円(買値が40円/1g)で買った瞬間、36000円(売値が36円/1g)になるということです。ということは10％の下落と同じですね。この売買価格差はどのサイズの地金を買っても同じ割合です。要は銀の売買価格差は約10％ということになります。ちなみに同じく金とプラチナで計算すると金は約2.5〜2.8％、プラチナは約6.2〜7.0％となります。解り易くすると100万円分の金、プラチナ、銀を買った時点での含み損益は、金で-25000円、プラチナで-62000円、銀で-100000円となります。
手数料について
銀の片道手数料(バーチャージ)は地金のサイズによって変わります。30Kgで無料、10Kgで10500円、1Kgで5250円、500gで4200円、100gで2100円となっています。これは大手地金商3社(田中貴金属、徳力本店、石福金属興業)とも同じようです。ちなみに、金地金は鉱山系の三菱マテリアルや住友金属鉱山で買えば、先の売買価格差は地金商より多少小さくなるため有利ですが、プラチナや銀の地金は取り扱っていません。
銀地金の手数料に話をもどします。手数料を見ると、小さいサイズで1グラム当たりの手数料が高くなっているのが分かります。30Kgの銀地金を購入したとします。当然買ったら売らないといけないので手数料は往復で倍となります。30Kgを1本で無料、10Kgを3本で63000円、1Kgを30本で315600円、500gを60本で504000、100gを300本で1260000円となります。銀価格40円/gとすれば30kgは1200000円なので、はっきりいえば銀地金100gでは相場が倍に高騰しても元が取れない！ということです。手持ち資金に余裕が無いからといって、投資で100gや500gの地金を買うのはあまりお勧めできません。(…というか、おいらなら絶対買いません。)不利な銀地金を買うと決めたら根性みせて30Kg買うべきです。せめて10Kgなら価格が暴騰すれば税金の面で分散(この場合購入者名義をわけなければなりません。)したり、年度で利益を分散して節税ということも考えられますが…
なぜ売買で不利な銀地金を買うのか？
今後の銀の価格上昇率は、場合によっては金をしのぐ可能性がある。…ということです。(その代わり乱高下しやすく、急落したりします。)金はごぞんじの通り1g当たりの値段が高いため、多少の手間をとっても回収、再生利用します。携帯電話はその代表でしょうか。しかし銀は1g当たりの値段が安いため(もしくは再生が困難なため？)再生しません。使い切る一方です。現在では銀を目的に採掘しているわけではなくて、他の鉱物を採掘した付属として銀を精製して採取しているようです。…とすると現在の需給関係で銀の需要が高まれば銀鉱山なんかも復活したりして、あっという間に価格が暴騰する可能性もあるでしょう。(再生してませんし…)
銀需要の高まる大きな要因として、一つはインフレーションということになります。ペーパーマネーの刷りすぎの反動がそろそろくると思います。そして、もう一つは通貨としての側面があるということです。銀は金に比べると劣るものの通貨としての歴史もあり、この点での需要が拡大すると金以上の高騰もあるのではないでしょうか？もし金本位制にもどすようなことがあれば、現存する金では明らかに不足すると思われます。したがって、プラチナや銀が必要になる可能性が高いのではないでしょうか？
今日の相場
USD/JPY 89.91
EUR/JPY 115.08
金 2852円/g
プラチナ 3094円/g
USD/JPYは一目均衡表の雲下限で押さえられているようで、遅行スパンもローソクと重なっていたけど下抜けしたようです。来週は2/6に雇用統計の発表がありますので、このままショートポジションを持ち越せればと思っています。
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