スイスフランと金が連動している理由

スイスフランと金が連動している理由
金と連動している通貨といえば、資源国通貨、政治経済的に安定している通貨ということが挙げられます。世界経済が縮小しようと、戦争が起きようと安定した国家の通貨は、金と同じく有事の時の避難通貨として扱われるということです。
まず、金の産出量を上げると1位中国、2位南アフリカ、3位オーストラリア、4位米国と続きます。では金の保有量はというと1位米国、2位ドイツ、3位IMF、4位イタリア、5位フランス、6位中国、7位スイスとなります。
オーストラリアなどは鉱物資源の産出量が多い為、金融危機が起こっても影響は比較的に限定的であり、マネーサプライが急激に拡大するような場面においては、実物資産の価値が高まりますので、近年オーストラリアドルは買われてきました。
同じくユーロとスイスフランも金と連動していたのですが、ユーロは基軸通貨としての受け皿、スイスは永世中立国というところでしょうか。少なくとも、前述した金の産出国や保有国の中では比較的信用がありそうです。
しかし、現在では、3通貨ともに下落しています。
ユーロはギリシャ財政赤字が発端で、信用不安が広がり下落しました。最近は人気のあった資源国通貨の代表であるオーストラリアドルが株価の下落とともに急落しました (現在、オーストラリアドルは金というよりも、景気と関係の深いプラチナと連動していると言えます。)
この時、ユーロとオーストラリアドルが下落しても金価格は安定して上昇しました。
では今回スイスフランが急落しましたが、この時の金価格はどうでしょう。金価格の下落幅は小さいもののスイスフランと連動して下落しています。(金と唯一同等なのはスイスフラン?)
さて、金の唯一の魅力は信用不安が無いということですが、スイスフランにそのような魅力があるのでしょうか?スイスフランの上昇する理由は、経済的に安定しているということしかありません。これは永世中立国ということもその理由の1つとしてあげられます。
具体的には戦争に巻き込まれる可能性が低い、生活水準も比較的高いということでしょう。
しかし、たかがこれしきの事では近年の通貨の上昇に対する理由としてはいささか説得力が無いように思われます。(安定した経済というなら北欧でも十分です。)
スイスは国としての経済規模が小さい為、投資資金が流入すれば相場が混乱してもおかしくありません。以前、経済規模の小さいアイスランドに投機資金が流入した時も、信用リスクが表面化した際に、金融取引停止にまで追い込まれました。
そのような国の通貨(スイスフラン)がオーストラリアドルを押さえ、ここまで上昇したのには理由がありそうです。
スイスフラン金保有高は7位となっていますが、それ以上の金を保有している可能性があるということです。実際そのような見解があり、世界の金保有高の推移をみると明らかにおかしい点があるようです。金融支配層(ロスチャイルド、ロックフェラーなど)についてここで論じる気はありませんが、そうするとつじつまが合うのも事実です。
スイスは、そのような動きの中心に位置しています。そのスイスフランの急落となると、何かの予兆という気がしてなりません。金の暴落があるかもしれません。おいらは昨日のうちにすべてのポジションを一旦クローズしました。
ここからは極めて慎重な取引が要求されるでしょう。リスク選好ポジション、リスク回避ポジションの境目が徐々に無くなり、個々の通貨や商品の動きをそれぞれ追わなくてはなりません。
不本意ながら現在、一時的に1番強いのは金よりも円かもしれません。(信用不安が拡大すれば、金地金に勝るものはありませんが…。)
今日の相場
USD/JPY 76.75
EUR/JPY 109.38
金(国内小売)  4562円/g
白金(国内小売) 4758円/g
貴金属はすべてクローズし、現在どうでもよいポジション(東電株少し)だけが残っています。さすがに東電の原発処理作業の極めて不誠実な対応には、ため息が出るばかりです。
来週相場が落ち着く様なら、先物で金のロングポジションを取ろうかと思っていますが、積極的な投資は控え、世界経済の状況をしっかり確認したいと思います。今重要な事は相場の現状をしっかり把握することです。
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