日本の財政破綻について

日本の財政破綻について
世界を見ると先進各国が民間の不良債権を引き受けてきましたが、ここで遂に国の財政赤字を引き受けるという事態に至っています。ユーロ圏、米国を見て分かる通り、現在はソブリンリスクが注目されているという事です。
さて、日本も財政状況は最悪といえます。日本の場合、国債は国内で消化されているため、対外的なデェフォルトは無いと思われます。(国債残高約900兆円に対して海外保有分5%で約45兆円となりますので、決して楽観視できる額でもありません。) 対外的なデフォルトは無いとしても、日本政府が国債償還できなければ、日本も増税や緊縮政策を行なわなければならないのは、今回のギリシャと同じ状況といえます。
では、日本が増税や緊縮政策を行ない財政を健全化することができるでしょうか?
おそらく日本が増税や緊縮政策に打って出るのは、最後の最後です。とりあえずは、無駄な財政出動も行なうでしょうし、税収以上の予算を今後も計上して財政赤字を拡大させる可能性が高く、国債の引き受け手がいなくなれば、日銀に引き受けさせるものと思われます。
仮に、国債を無制限に日銀に買い取らせるという事になれば、通貨の信用が失墜します。もし、無制限に国債の発行が可能なら、税金をゼロにして国債のみで国の予算を計上すれば良いことになりますので非現実的といえます。やはり国債を発行し続けることはできないので、どこかで財政を健全化する必要があるということです。
また、内需を刺激するために、お得意の財政出動をするわけですが、これが国債発行残高を積み上げる要因になっています。数字上は、外需に比べて内需の方が格段に高いのですが、もともと内需の実態は税収と比較して分不相応な予算をたてたり、無理やり行なってきた財政出動などで保たれてきたともいえるわけです。これで本当に内需の割合が高いと言えるのか疑問です。外需は純粋に日本が稼いだお金ですが、内需は政府の借金で底上げされている部分があり、ここに不透明さを感じています。今まで財政出動した借金も返せてもいないのに、さらに懲りずに財政出動したとしても、傷口を深めるだけではないでしょうか。一方外需は、世界的なデフレ不況なので期待することもできず、唯一新興国の景気に牽引してもらうしか無いという状況です。
インフレ誘導策としてはバラマキがありますが、これも国民の消費を活性化させるには至っていません。財政赤字を増やしただけという結果に終わっています。
…ということで、日本もいずれは財政赤字で首が回らなくなりそうですが、その時は国と国民の財産で補填する必要があります。
まず日本政府の財産なんてものはあてにできません。何故かというとその内容は、年金の原資などの社会保障費や外貨準備や道路や施設などで、借金の引当という観点から見れば意味をなさない資産だからです。国立大学や道路を借金の補填のために売却するというようなことは、非現実的といえます。
やはり行きつくところは国民金融資産となるわけです。(国民金融資産は約1400兆円といわれていますが、借金などを引けば約1000兆円とされています。)
国民金融資産を政府が巻き上げる方法に、増税が挙げられます。政府も追い込まれれば、結局増税という事になるでしょう。当然消費税が上昇するほか、資産税などの新たな税が導入されることも現実味を帯びてきています。
さすがに日本でデノミや金融封鎖を行なう可能性は低いと思われますが、大増税と悪性インフレと緊縮政策などが同時に起これば、それは財政破綻が起こっているとしてもいいのかもしれません。
今日の相場
USD/JPY 93.00
EUR/JPY 177.92
金(国内小売)  3887円/g
白金(国内小売) 5422円/g
とにかく価格が高いのですが、金の現物を買い増しました。先物でも金のロングポジションを増やしました。目先では下落余地があると思いますが、先物でも長期保有を目指したいと思います。プラチナは軟調な展開となっていますが、ギリシャ国債償還と共に上昇するのではないかと予想しています。
やはり、ユーロ圏のソブリンリスクを考えるとユーロを積極的に買います気にはなれません。おいらは押し目EUR/USDのショートを取ろうと思っています。
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