G20金融サミットとSDRについて

G20金融サミットとSDRについて
G20では、大恐慌以来最悪の世界的な経済危機に対処するため、総額1兆1000億ドルの対策を講じるとともに危機の再発を防ぐため規制を強化することで合意し、これを好感して各国の株式市場は3〜5%上昇しました。今回、新たに拠出する資金源としてIMF特別引出権(SDR)2500億ドルが含まれるとされています。G20IMFに対し、最貧国向け融資資金の調達や保有する金の売却を加速するよう求めています。さらに、世界の貿易を促進するため、2年間にわたり2500億ドル規模の貿易支援策を講じることで合意しました。
しかし、このお金も無から生じるわけではなく、どこかが負担しなければなりません。よもや借金をするということならツケの先送りですし、ウルトラCでお金を無から作り出すならいずれ通貨は暴落すると思われます。この世界不況の抱える問題はそんなに楽観視できるものでは無いはずです。現在円安に進んでいますが、近いうちに反転すると思っています。米ドル以外の通貨は、円に対してそのうち底堅く推移すると思っています。

特別引出権(SDR)とは、加盟国が保有する外貨や金に加え、外貨を必要とする支払の際に利用できる対外準備資産のことです。SDRの価値は、主要4 通貨(ユーロ、日本円、英国ポンド、米ドル)のバスケット方式で日々決定されます。1969年にIMFがSDRを導入した背景には、国際的な流動性資金の準備額とその増加見通しが世界貿易の拡大を支えるには少なすぎる、という懸念があったためです(当時、各国の国際準備資産は金と米ドルが中心でした)。このような状況のもとで、補完的な準備資産としてSDRが導入されたのです。IMFは、必要性を鑑みて加盟国に対しSDRを定期的に「配分」し、必要に応じて消却する権限を持っています。SDRは加盟国間の決済だけでなくSDRを保有する16の機構やIMFとの決済においても使用できます。SDRはIMFの会計単位でもあり、国際機関や地域開発金融機関および国際会議などもSDR を計算単位または計算単位の基準として利用しています。

ちなみに、約25兆円のIMFの資金拠出分を、IMF保有金約3200tの売却ですべを賄えば3000円/gで9兆円?…とても足りません。何十兆円とか何千億ドルとか言うと、もう感覚が麻痺してよく分からなくなります。IMF保有金の売却については金価格の暴落要因として過去にも少しだけ記事にしましたが、IMF保有金のすべてを売却しても現在の相場ではたったの9兆円にしかならないということです。では今回の総額1兆1000億ドル(110兆円)の対策って、やはりすごい額です。110兆円ですら世界のお金からするとほんの一部です。もし、今後この膨大なお金の何%かが金と連動するだけで金の価値は暴騰することになるのでしょう。ただし売却直後は一時的に暴落の可能性あり?
今日の相場
USD/JPY 99.83
EUR/JPY 134.05
金    3089円/g
プラチナ 3957円/g
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