新興国通貨について

新興国通貨について
米国のQE縮小現在新興国通貨が暴落しています。米国のQE縮小により、新興国では外貨準備を確保するためにドル買いを行うので自国通貨価格が下落に転じます。この動きに合わせてトルコは自国通貨の防衛のため金利を引き上げました。高金利通貨の金利がさらに上昇するというのは概ねヤバい場合が多いと思って間違いありません。この時、新興国の通貨下落も底打ちではないかとする逆張りの買いが入るのですが、この壁を破るとさらに大きく下落します。
今回の新興国通貨の下落で一番得をするのはやはり米国ということになります。このような金融不安を繰り返す度に、世界基軸通貨である米ドルが買い戻され米ドルの価値が担保されるという仕組みなわけです。現状、米ドルなど基軸通貨としての地位など無いと言っても過言ではないのですが、実際の流通を見れば仕方がないと言えます。原油の取引が米ドルのみでしか決算できないということを考えてもわかる通りです。基軸通貨であれば世界の経済成長に合わせて自由に米ドルを発行できるという超反則ウルトラCの特典も付いてきます。ちなみに原油取引を米ドル以外で決算しようとした方々(国、個人)の末路は悲惨な場合が多いようですが…。
さて、新興国通貨の下落の原因をもう少し考えてみたいと思います。
今後この動きが加速すると、新興国は外貨準備に困るわけですが、金利を上げて自国通貨を防衛しても、貿易筋が調達する米ドルにコストがかかりいつかは限界を迎えます。新興国の輸出が好調ならある程度の事は緩和できるなどと考えて新興国の貿易データーを調べたりするのですが、おいらはそこはあまり興味がありません。
今回の仕掛けは、米国ヘッジファンドであると予想しています。このような売り崩しを定期的に行い、世界からお金を巻き上げて米国金融市場の立て直しを図っているとしか思えません。そしてそれが可能なのも米ドルが基軸通貨だからだといえます。
米ドルが基軸通貨であるというのは不公平であるのは間違いないのですが、おいらにとっては話が壮大すぎます。米ドルが基軸通貨であろうと無かろうとグローバルな金融市場に追いていくのが精いっぱいなわけです。
ということで、今回の新興国の暴落がどうなるかということですが、米国の胸三寸と考えられます。新興国通貨をデフォルトや取引停止にまで追い込むかどうかが焦点なのですが、さすがにどこかで一服すると予想しています。適度にQE縮小がうまくいったのではないかというところで一旦お手打ちにすると思われます。もちろんそれで米国の財政赤字が解消されたわけではないので、このようなギリギリの仕掛けが(米ドルが基軸通貨である以上)、今後も繰り返されるということです。
今日の相場
USD/JPY 102.34
EUR/JPY 138.04
金(国内小売)  4349円/g
白金(国内小売) 4826円/g
現在トルコリラのロングとスイスフランのショートを決算して相殺しました。今はトルコリラとランドのロングを少しだけ保有しています。ここからは再度スイスフランのショートを取ろうと思っています。新興国の通貨が大きく下落するのにクロス円が無事に済むことはありません。おいらは最近トルコリラロングとスイスフランショートを同時取引しようとしているのはブログで紹介しています。なぜかと言うと
1、トルコリラスワップが高いこと。
2、トルコリラの下落をスイスフランの下落で相殺するということ。
3、スイスフランは対円で過剰評価されている?
4、スイスフランのショートのスワップはプラスマイナス0付近であること。
以上の条件があるのでトルコリラスワップ狙い、かつ市場が安定すればそこまでのトルコリラの為替差損をスイスフランの為替差益で相殺して、最終的にトルコリラのロングのみ残して為替差益も狙うというスタンスです。ここで問題なのはトルコリラがデフォルトするかどうかに尽きるのですが何度も当ブログで言っている通り、そのリスクは常にあるということです。(トルコリラロングは他人にはお勧めしていません。)
さらにそのような事態が起これば貴金属の下落も免れないので、目先では銀地金の購入に踏み切ります。おいらは、仮にトルコリラがデフォルトしても、スイスフランのショートと、長い目で見た現物投資がそれを相殺しても余る利益を生むのではないかと思っています。特に為替よりも今は銀地金の買い場を逸しないように集中しています。ここ数日以内に動くことになると思います。
ちなみに、スイスフラン新興国の下落に合わせて下落するかというのも賛否あると思いますが、おいらはスイスなどの経済規模の小さいところはあっという間に下落すると考えています。スイスの真の金保有高とかそういう事ではなく、それはスイスフランのチャートを見れば一目瞭然でしょう。
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