性懲りもなく為替介入を繰り返す日本政府

性懲りもなく為替介入を繰り返す日本政府
政府、日銀は10/31に円売り米ドル買いの為替介入を行いました。その規模は1日の介入額で過去最大の約8兆円とのことです。
今年8/4に4.5兆円の為替介入を行い全く効果が得られなかったというのに、性懲りもなく為替介入を繰り返しています。もう何度も繰り返して記事にしているのですが、おいらも性懲りもなく記事にしておきます。
まず、為替介入は、自国の輸出業者を救済するために行っているのではありません。
為替介入などしても一時的なもので、効果は持続しないことは分かっているはずです。円安になるには、円高になっている要因の米国金融不安を排除するしかありませんが、それが解消されないのに円高米ドル安という大局が変わるはずはありません。
では何故介入をするかというと、米国債を買い支えているからです。米国債を買うということは、米国の財政赤字(借金)を引き受けているということです。
欧米は、今回の日本の単独介入に否定的な意見を述べているようですが、欧州と米国ではその思惑は全く違っています。
まず、米国は世界に自由経済を広め、世界から金融取引で儲けようとしている手前、為替介入については必ず否定的な意見を世界的に公表します。しかし、その裏では自国の借金を日本に引き受けて欲しいので、日本の為替介入を望んでいるわけです。これにせっせと貢いでいるのが日本といえます。
米国は、自国の財政赤字(借金)を自国通貨安に誘導して圧縮しようとしているのですが、それに対して、欧州も負けじと自国通貨安に誘導している節があります。そんな中で、日本が為替介入を繰り返している本当の理由も、欧州には筒抜けなわけです。欧州は日本が没落すべき米国の手助けをしている(搾取されている)と映っているはずですから、介入には否定的な意見になるのでしょう。
さて、日本政府が日本の利益を考えて、真剣に円安に誘導していく方法はあるのですが、このような理由で為替介入を繰り返しているので、日本政府に何を言っても無駄といえます。
一応、有効と思われる方法を書いておきます。エネルギー資源やレアメタル円高を背景に買いまくれば良いでしょう。お金が足りなければ、国債でも発行して日銀に引き受けさせればいくらでもお金は沸いて出てきます。国債を日銀に引き受けさせるなどという禁じ手は、おいらの望むところではありませんが、為替介入をするよりはまだマシではないでしょうか。
ちなみに、米国債は日本の財産ということでもあるのですが、残念ながらその価値は今後大きく毀損していくことになると予想しています。それに、復興増税までしなくてはならない状況で、国民のお金を使い為替トレードをやるということ自体本末転倒といえます。為替介入で8兆円も用意できるなら、まずはその金で復興資金にあてろと思うわけです。
最後ですが、毎日新聞によると政府は11年度第3次補正予算案で、年度内に使える介入資金枠を15兆円増の46兆円に引き上げており、残る資金枠は38兆円程度としています。安住淳財務相は1日の閣議後会見で「適時適切に判断する」と述べ、今後も投機的な動きが続いた場合、再介入を実施すると言っていますので、今後もUSD/JPY75〜76円付近では要注意といえます。
今日の相場
USD/JPY 77.99
EUR/JPY 107.23
金(国内小売)  4623円/g
白金(国内小売) 4340円/g
米国雇用統計までは現在のUSD/JPYのショートポジションはホールドしておきます。目先の為替はどちらに動くか、非常に難しい状況ですが、USD/JPYは75〜76円付近まで下落すれば、介入狙いのUSD/JPY買いも有りかもしれません。
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