現在の金価格とプラチナ価格について

現在の金価格とプラチナ価格について
現在の貴金属の値動きは、典型的な危機回避のパターンと言えそうです。まず金とプラチナの価格が逆転していますが、これは景気失速懸念や金融不安によるものです。特に自動車の触媒に利用されているプラチナなどは、景気が失速する局面では売られてしまいます。銀もプラチナに近い動きをします。一方、金は金融不安などにより、通貨の信用が落ちるとリスクヘッジで買われるため上昇します。
貴金属全般で見ると、現在のようなリスク回避の動きが強まると、大きく下落してしまいます。本来貴金属価格は、このようなソブリンリスクや通貨信用不安時には、上昇するはずです。しかし、現在の貴金属はデジタルマネー(金ETF先物)で取引され、株や債券のリスクヘッジとして買われています。なので、どうしてもリスク回避の動きとともに下落する運命なのです。しかも市場規模が株や為替ほど大きくないので、下落幅もおのずと大きくなります。
そして、先に述べた理由により、下落幅はプラチナや銀の方が大きくなるため、プラチナより金価格が高くなったりします。
さて、今後の貴金属価格の推移を考えてみます。
まず、絶対的な事として言えるのは、貴金属価格はソブリンリスクや通貨信用不安時には上昇するということです。先ほど下落する理由は述べましたが、ここで売られるのはデジタル取引での金価格分です。現物取引としての金価格は上昇していると言えます。
なので、今後もリスク回避の動きが強くなれば金価格は下落しますが、それでもどこかで金価格は上昇すると考えられます。デジタル取引分は金融不安が最高潮に達した時にはゼロに近くなり、本来の金価格(現物取引)は上昇していくことになります。金融不安が原因で金価格が乱高下しているなら、いずれデジタル取引分ははがれ落ちていきます。通貨に対しての金の価値は、デジタル取引が撤退すれば乱高下せず、上がる一方になると考えられます。
…ということで、今後の金価格は乱高下しつつ上昇するということになるわけです。そして大きく下落する時というのは、今回のようにソブリンリスクが急激に高まる時です。今後は、このような場面が多くなり思った以上に金価格が下落することもあると思います。
しかし、どこかで底を打つのも確かです。そして、それは米国債の暴落時ではないかと思っています。。
もう1〜2度くらいはユーロ危機が演出されそうです。その度に金価格も下落します。そして最後の米国債の暴落で大底をつけると予想しています。ただし、金価格は、米国債の暴落の前にはすでに上昇を始めていると思われます。そして、それがどの時点(デジタル取引を現物取引が上回る時)か分からないので、最低限の金地金の保有を勧めています。
ちなみに、今チャンスと言えるのは間違いなくプラチナと銀の現物です。
おいらも以前から買おうと思っていたのですが、価格の上昇が急で買い損ねました。今回も下落時は金価格以上に下落すると考えられます。銀とプラチナは今でも十分買いだと思いますが、まだ下落余地がありそうなのでもう少し待つつもりです。特に貴金属の現物を保有していないとすれば、少しくらい購入しても良いかもしれません。(まだ下落余地はありますが…。)
今日の相場
USD/JPY 76.68
EUR/JPY 101.11
金(国内小売)  4341円/g
白金(国内小売) 3999円/g
↓↓記事が参考になったと思っていただいた方…ぽちっと投票して下さい。
人気
ブログランキングへ
本ブログで紹介している投資手法や予想は、個人的な見解で正確性を保証するものではありません。投資は、各自の判断と責任において行うようお願いいたします。