インフレになる状況とタイミングは?

インフレになる状況とタイミングは?
当ブログでは米国金融の脆弱性と金を始めとするコモディティーの上昇を主題の一つとして記事を書いてきました。今でもそのようになる確率は非常に高いと思っています。その中で円に対する金価格の上昇がどのように起こるのかということを考えてみます。
まず金は独自の価値があるため、他のコモディティーと全く同じ動きをするとは限らないのですが、大きくはインフレの動きと連動するといえます。…ということはデフレが解消しなければ金価格は上昇しないということになります。
日本のデフレ圧力は、中国がもたらしていると言っても過言ではなく、中国と米国の貿易不均衡が解消されるまで続くと考えられます。中国製品の価格の安さは人件費の安さに直結しており、いくら中国の生活水準が上がったとは言っても、低賃金で働く労働者はいくらだっているわけです。
このような背景が、すぐに解消されることは無いと言えるでしょう。日本は金融緩和を続ける程度の対策しか無いため、この関係が崩れることは当面ないと予想できます。
なのでインフレにはならないのかといえば、はっきり言って当面ならないと言えそうです。
じゃあ金価格は上昇しないのかというと話は違ってきます。不景気下でも物価が上昇する(スタグフレーション)ということを忘れてはいけません。(現にデフレ下の日本で金価格は上昇しています。)
もちろん日本のデフレが解消されるのは難しいと思われますが、現在の米中関係がいつまでも続くのかというと、当然どこかで臨界点がくるわけです。中国が貿易黒字との均衡を保つために外貨準備(米国債の購入)を拡大する一方、米国には財政赤字がそれに比例して拡大するわけです。借金を無限にし続けることは出来ず、米国債に対する信用が得られなくなればそこが臨界点ということになります。
その臨界点である米国債の信用が崩れた時が、金が急騰するということになるのです。なので、日本はデフレを解消できないから物価が高騰しないというのは安易な考えといえそうです。
一方、日本国内を考えても財政赤字は巨額です。日本政府と日本国民の関係は、形は違えど中国と米国のアンバランスな感じに非常に似ていると言えます。日本政府の信用(国債)が失墜すれば、国民はその資産を防衛するためにお金を土地や貴金属に変えるのは目に見えて明らかです。
要は、米国や日本政府の信用不安が金価格を押し上げていくわけです。
今日の相場
USD/JPY 82.83
EUR/JPY 112.69
金(国内小売)  3858円/g
白金(国内小売) 4809円/g
現在スクエアです。米ドル高、ユーロ安、貴金属揉み合い?というような感じで見ています。
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