完全失業率の改善は見かけ倒し

総務省が2日発表した1月の完全失業率（季節調整値）は4.9％と前月から0.3ポイント低下し、10ヶ月ぶりに5％を下回りました。厚生労働省が同日発表した1月の有効求人倍率も0.46倍と前月から0.03ポイント改善しました。完全失業率は15歳以上で働く意欲がある人のうち、職に就いていない人の割合を指し、男女別では男性が5.2％、女性が4.6％です。失業率が改善したのは就業者数（季節調整値）が6303万人と、前月比で54万人増えた影響が大きく、政府が新たな雇用の受け皿として期待する医療・福祉は前年同月比26万人増。卸売・小売業は７万人減でしたが、マイナス幅は2009年12月の23万人減から大幅に縮小しました。

これに対し、景気の持ち直しを映し、雇用情勢の悪化に歯止めがかかってきたとしていますが、それは数字上のことに過ぎません。以前にも記事にしていますが、完全失業率の中には、就職できず就職を諦めた人や、職業訓練などで学校に就学している人は含まれていません。また、ニートなども含まれておらず、実質的な失業者は、総務省の発表した328万人を大きく上回ると考えて間違いありません。
ちなみに米国では、政府が雇っている臨時職員の雇用期間が切れるため、失業率は除々に悪化していくと予想しています。
今日の相場
USD/JPY 88.51
EUR/JPY 120.82
金(国内小売)　 3434円/g
白金(国内小売) 4815円/g
リスク選好の動きにはならず、円高に推移しているようです。
金先物ロングとUSD/JPYショートを共に利喰いすることができ、現在の両者のポジションの比率は1:1となっています。今日は、米新規失業保険申請件数の発表がありますので、多少スキャルでもやってみようかと思っています。明日の米雇用統計では大きく動きそうなので、USD/JPYはショート方向でポジションを取ろうかと思っています。
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