貿易から見る日・米・中

貿易から見る日・米・中
米商務省が13日発表した9月貿易統計は、貿易赤字が前月比18.2%増と予想以上に拡大し、10年超ぶりの大幅な増加となったようです。原油価格の上昇や中国からの輸入増が要因で、貿易赤字は365億ドル(市場予想は316億5000万ドル)と、前月の308億ドルから拡大しました。輸出・輸入ともに増加し、輸入は5.8%増と高い伸びで、輸出は2.9%増でした。一部アナリストは、ドル安を背景に輸入よりも輸出が増加すると予想していましたが、そうはなりませんでした。ジェフリーズの株式取引ストラテジスト、クレイグ・ペッカム氏は「米国内の需要の高まりが、ドル下落の影響を上回った」と指摘しました。輸入では工業供給品や資材の伸びが目立ち、製造業が生産を拡大していることが示されたとしています。対中赤字は9.2%拡大し221億ドルで、中国からの輸入は8.3%増の279億ドルとなっています。ともに2008年11月以来の高水準で、年初からの米貿易赤字は景気後退を背景に大幅に縮小しています。1-9月の対中赤字は15.9%縮小、対カナダで79.6%、対欧州連合EU)で42.0%、対OPECでは71.8%とそれぞれ減少しました。(ロイター参考)
米国の貿易赤字問題はなかなか解決しないでしょう。よもや「米国内の需要の高まりが、ドル下落の影響を上回った」と指摘しているようですが…ホントですか?需要が高まっているているとしていますが、その裏で生産性や雇用が拡大していますか?生産性や雇用が拡大した結果、需要が高まるのなら大歓迎ですが、その大事な所が低迷したまま需要だけが拡大しているわけです。そう考えると、米国民は懲りずにまたカードローンを使って借金生活を再開したのではないか(サブプライムもこれが原因)と思ってしまうわけです。
さらに裏を返せば、この米ドル安という恩恵があるにもかかわらず、輸出が伸びないという事は、米国輸出産業の力はかなり弱いといえるのではないでしょうか?米国は実産業よりも金融産業に支えられていたわけで、金融産業が崩壊すれば、何が残るのでしょうか?一方中国は実産業を土台に、金融産業も伸びてくると思われます。よく中国の内陸に行けば日本より30年遅れているといいますが、それが中国が発展しないという大きな理由にはならないでしょう。(中国はそんな問題を強引に振り払って発展していく国家体制なのです。日本と同じ価値観など一切通用しません。)
さて、米国と中国の中間に位置する日本は、どのような舵取りをするのでしょうか…。
今日の相場
USD/JPY 89.61
EUR/JPY 133.60
金(国内小売)  3417円/g
白金(国内小売) 4313円/g
↓↓是非、今後のプラチナ価格について投票してみて下さい。
http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=7505
↓↓記事が参考になったと思っていただいた方…ぽちっと投票して下さい。
人気
ブログランキングへ
本ブログで紹介している投資手法や予想は、個人的な見解で正確性を保証するものではありません。投資は、各自の判断と責任において行うようお願いいたします。