日本・米国・中国の微妙な関係

日本・米国・中国の微妙な関係
現在、中国の外貨準備高は日本を抜いて世界一となりました。中国の米ドル外貨準備高は約200兆円となっており、基本的に米国債に投資されることになります。近年は金保有やIMFのSDR債券に分散しているようですが、まだその割合は低いようです。当然、中国は米国債を購入することにより元安となり、輸出に依存している現状での利益は大きいといえます。一方、米国は財源となる資金を調達するために、国債が安定消化できるメリットがあります。日本もそうであるように、中国と米国の利害関係は一致しているのです。
では、このような状況の中で日本と中国の関係はというと、日本に不利な状況といえると思います。本来、日本にとって有利な状況というのは、やはり円安中国元高でしょう。中国は日本と違い、人件費を低コストに抑えることができますので、輸出において日本より有利(商品価格を低く抑えられるので)といえます。このような不均衡も、中国経済の成長に伴い、円安中国元高となり徐々に是正されていくはず(中国国内の人件費格差は是正されない)ですが、現状では中国の経済成長に反して、円高中国元安となっているのです。日本にとっての最大の貿易相手国は米国と中国ですが、この三角関係の中で一番分が悪いのは日本ということになるのでしょう。
日本と中国が米国に対して同じようなこと(米国債購入)をやっているため、日本と中国の不均衡は是正されず、貿易においては、日本が中国よりも不利な(円高中国元安)状況となっているようです。今後日本は、米国、中国以外の市場開拓と内需の拡大が急務といえます。
ちなみに、中国が米国への輸出依存と米国債保有の拡大という流れを止められなければ、どのようなことになるのか考えるだけでも恐ろしいです。当然、中国が何かの理由で米国債の売りに転じれば、世界大恐慌に突入することになります。
今日の相場
USD/JPY 89.74
EUR/JPY 130.89
金(国内小売)  3074円/g
白金(国内小売) 3986円/g
週末USD/JPYの状況をテクニカルで見ると2本の長い下髭を出して、線形回帰の抵抗線で抑えられました。この状況では93円あたりをターゲットとしたロングが妥当な判断といえます。
一方、ファンダメンタルはというと雇用統計発表後に長い下髭で戻しています。失業率の数字は市場予想通りでしたが、雇用が改善しているわけではないので、良い材料が無い場合、数日のタイムラグを生じて下落に転じることもあります。特にNYダウが安値で引けているのも要注意です。
相変わらずテクニカルとファンダメンタルは一致してませんが、ややファンダメンタルが出尽くした感があります。となると若干ロング優勢かとも思われますが、やはり失業率の悪化を完全に無視できませんので、おいらは週始めの動きに素直についていくことにします。
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