モノラインの経営問題

モノラインの経営問題
モノラインとは、金融保証業務のみを対象にした保証事業行うを専門会社です。(一般の保険会社は、自動車保険や火災保険などいろいろな保険を取り扱っているのでマルチラインといわれます。)モノラインは、証券の発行主体から保証料を受け、債務不履行時には予定通りに元利払いをするのが主業務で、地方自治体が発行する地方(州)債や、金融機関が開発・販売する各種金融商品を保証しています。アメリカ市場の90%を占めている大手モノラインはAMBAC、MBIA、FGIC、FSAの4社です。地方債を保証し収入を得てたわけですが、地方債が債務不履行になることは考えにくいため、ほぼノーリスクで収入を得られていたわけです。地方もこれらの保証があれば、債権の格付けがAAA(トリプルA)となるため、利害が一致しているわけです。
しかし、アメリカ発の金融不安で、もともと財政の厳しい地方の破綻リスクが浮上してきました。ということになると、モノライン各社は、当然引当金を積まなくてはなりません。現実的には、この巨額の引当金を積み増すことは不可能でしょう。このようにモノラインは、地方債を保証しているわけですが、アメリカの各州の財政は悪化の一途をたどっており、とても保証などできないのが現状です。
例えば、カリフォルニア州は2008年9月以降、税収が29%落ち込みました。今年は、240億ドルの財政赤字が見込まれており、共和党出身のアーノルド・シュワルツネッガー知事は医療、教育、その他の不可欠な公共支出に「コナン・ザ・グレート」張りの大鉈を振るうと警告しています。カリフォルニア州は、その経済規模の大きさの反面、そこに住む3600万人以上の人々にとっては、財政崩壊が現実のものとして、生活を脅かしているのです。当然のように、医療や社会保障制度も大幅カットが検討され、連邦政府から一時的な救済資金を受け取っています。更には、救済資金を受け取るよりも、政府で州債を保証して欲しいと要求する始末…。えっ!モノラインが保証してくれるはずでは?
米国政府は、民間の会社や銀行の不良債権を巨額の財政出動で実質的に引き受け、目先の危機を押さえ込んだ感があります。しかし、まだまだ民間にも火種はありますし、各地方(州)の財政も危機的状況です。カリフォルニア州などの州債もその内、政府が保証するのでしょう。今後、すべての負債が、米国政府に集約されていきそうですが、その後一体どうなるのか…
最後は米国債の暴落ということになりそうですが、目先では巨額の財政出動のおかげで、ひとまず株価も為替も落ち着き(もみ合い)そうです。
今日の相場
USD/JPY 97.95
EUR/JPY 135.62
金(国内小売)  3139円/g
白金(国内小売) 4216円/g
ちょっと円高に推移しています。現在FXも商品先物もポジションはありません。夕方に金ミニ、白金ミニのすべてのポジションをクローズしました。昨日の予想から、イメージはあまり変わっていませんので貴金属は買い場探し、為替は様子見とします。
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